札幌駅直結の象徴的な商業施設「パセオ」が2022年9月に営業を終了して以降、跡地がどうなっているのか、多くの方が関心を寄せています。跡地の所在地、再開発スケジュール、新しい商業施設の規模・コンセプト、そして北海道新幹線延伸との関係など、最新情報に基づいて詳しく解説します。今、旧パセオ跡地が描く未来を知ることで、札幌の街づくりにおける新しい一歩を感じていただけます。
目次
札幌駅 パセオ 跡地 どうなった の現在状況
旧パセオの跡地は、札幌市北区北6条西2~4丁目にあります。2022年9月、北海道新幹線の駅部工事の影響で営業を終えたこの高架下施設は、その後、再開発計画の対象となりました。跡地では、既存商業施設としての機能をリセットし、新たな商業施設「札幌駅高架下商業施設(旧パセオ)」の建設が進められています。
この新施設は旧パセオの「食物販・飲食」に重きを置きつつ、駅利用者や地元住民、観光客まで幅広く対応可能な設計がなされています。規模としては旧パセオと同等の約1万6500平方メートル、店舗数は約200店舗という大きさを想定。2025年秋から工事を開始し、2028年冬の開業を目指して動いています。
閉店の背景と跡地としての指定
パセオは2022年9月に営業を終了しました。理由は、北海道新幹線札幌駅の駅部工事が高架下施設に支障をきたすことが判明したためです。この駅部工事は駅の耐震化や新幹線インフラの整備が目的で、旧パセオエリアにも大きな影響が及んでいました。
営業終了後、跡地は札幌駅総合開発社が「高架下新商業施設」として再開発対象に定め、土地利用や施設構成の検討が開始されました。旧パセオ区画が明確に指定され、商業施設の核として位置づけられています。
進捗状況とスケジュール
現在、旧パセオ跡地での再開発は順調に進んでおり、2025年秋に工事着工となる予定です。説明会が2025年10月に行われ、出店企業の募集なども開始されています。これにより業態選定やゾーニングの具体像が徐々に明らかになってきています。
開業目標は2028年冬。これは北海道新幹線の開業時期に関係なく設定されており、駅周辺の観光・交通インフラ整備の先行整備の一環として位置付けられています。駅構内の商業施設の拡充も含め、2027年度末に既存のエキナカ商業施設全面開業が見込まれています。
規模・コンセプト・出店形態
新施設のコンセプトは“暮らしに寄り添う毎日を彩る商業施設”。旧パセオの親しみやすさを受け継ぎつつ、地元資源や北海道らしさを強化する設計です。特に「食」の要素を重視し、飲食店や食物販が中心になる見込みです。
店舗数はおよそ200店舗規模、売り場面積は旧パセオとほぼ同等とされており、約5000坪ほど。同時に駅立地を生かし、日常利用と観光需要両方に対応する業態構成になるとされています。木材の温かさを感じる空間デザインや開放感のある構成など、快適性も重視されます。
再開発計画と北海道新幹線との関係

旧パセオ跡地再開発は、北海道新幹線札幌駅延伸工事と密接に関係しています。新幹線駅部のホーム位置の決定、軌道および駅施設の配置変更などの工事が、パセオ跡地の施設構造に影響を与えており、それを前提に再開発計画が設計されています。
また、再開発対象区域には北5西1・西2地区が含まれており、この地区は先導街区として大規模な複合開発プロジェクトが進行中です。商業、宿泊、オフィスなど多用途の施設が建設される予定で、高層棟を含む計画が想定されています。
北5西1・西2地区再開発との位置づけ
この地区は、札幌駅交流拠点まちづくり計画における先導プロジェクト街区として位置づけられています。新幹線と一体となる高層棟の設置や低層部の商業施設、公共交通設備、ホテル施設など、多用途複合機能を持つ構造が想定されています。
計画案では敷地面積が約23,000平方メートル、延べ床面積は約38万㎡とされており、高さは約245m・地上43階地下4階の壮大な規模です。用途としては商業施設の大空間、ホテル、オフィス、展望施設などが含まれる予定ですが、設計および資金調達の観点から見直される可能性も指摘されています。
資金調達と運営主体
札幌駅高架下の新商業施設を手がける所は札幌駅総合開発株式会社。これに対して、シンジケート・ローン形式で北洋銀行・みずほ銀行・政策投資系の金融機関からの融資が実行済みであり、建設資金の確保が進んでいます。運営事業と商業施設運営の経験が豊富な企業が主体となっており、実現可能性は高く評価されています。
さらに、テナント募集説明会には約200店舗枠に対し、約300社の応募があり、関心の高さが伺えます。地域住民の生活利便性向上と観光振興を両立させる施設としての期待も大きく、新しい「まち」の価値創出を目指すビジョンが掲げられています。
課題と注目ポイント
旧パセオ跡地の再開発には期待が集まる一方で、複数の課題も存在します。それらは工事費の高騰、新幹線延伸のスケジュール不透明さ、施設設計・業態構成の固め方などです。これらをどう乗り越えるかが計画の成否を分けることになります。
また、周辺交通のアクセス性・混雑対策・エキナカ商業施設との棲み分けなども注目されています。加えて景観・地域の声を反映させることも重要であり、地域や行政、設計者間の合意形成が鍵となっています。
費用・コストの問題
札幌市及び施工主体は、再開発計画における建築資材費の上昇や人件費の上昇を背景に、当初予定よりも開発構成を見直す可能性があるとしています。特に北5西1・西2の再開発ビルは計画通りのサイズ・用途にできるかどうか検討中です。
旧パセオの新施設も同様に、設備構成の簡素化や業態の調整が行われる可能性があり、開業目標を守る一方でコストコントロールが求められています。
スケジュールの遅延リスク
新幹線延伸の進捗はコスト増もあって2038年まで延長された見通しが出ており、当施設の開業には直接の影響が少ないとされつつも、駅工事や高架構造体との調整で工期や設計が変更になるリスクがあります。
また、資材・人材不足や気象条件など、建設現場共通の課題も無視できません。行政手続きや許認可の取得にも時間を要する可能性があり、関係者の調整が重要になります。
周辺施設への影響と比較
旧パセオの跡地再開発は、札幌駅周辺の商業施設群にも影響を与える見込みです。特にエスタ、アピア、ステラプレイスなどとの競合・連携が注目されており、それぞれの強みを生かす形で棲み分けや相互補完が期待されています。
また、駅南口や地下歩行空間(愛称チ・カ・ホ)などとのアクセス性も計画に組み込まれており、駅全体の回遊性・動線設計が重要視されています。観光客の導線や日常の通勤利用も念頭に置いた設計となる予定です。
既存施設との棲み分け
アピアなど地下のショップ街は、手軽さや低価格帯の商店が多く支持を得ており、新商業施設では「食物販・飲食」のラインアップを強化することで日常使いから観光需要まで幅広く対応する設計です。既存施設との重複を避けつつ、新しい価値を提供することが目標です。
ステラプレイスなど大型商業施設との関係では規模・業態・ターゲット層で明確な住み分けが想定されており、エンターテイメントや体験型店舗なども導入によって差別化が図られる可能性があります。
交通・動線・アクセスの工夫
駅と直結する動線の確保は、購買施設にとって重要です。旧パセオ跡地は高架下という立地条件でありながら、駅コンコースや改札口、線路等との連絡通路の確保が計画の中心となっています。
地下歩行空間や南北・東西コンコース等との連絡を強化し、歩行者の流れをスムーズにする設計がなされる予定です。また、駅設備の配置見直しにより改札口や窓口等の移動が伴うため、ユーザー目線での快適性の追求がされています。
今後の展望と可能性
旧パセオ跡地に建設される新施設が開業する2028年冬は、札幌駅周辺にとって新たな転換点となります。観光・交通・生活圏が交わるこの場所は、再開発の象徴として市の魅力を発信する場になる可能性があります。
さらに、新幹線延伸後の駅東側再開発や北5西1・西2地区の高層複合施設との連携によって、複数の都市計画が一体的に機能することで、札幌駅前の景観と利便性は大きく変貌するでしょう。公共空間の充実や都市の魅力創造が期待されます。
利用者にとってのメリット
新施設は、駅利用者の日常使いの利便性を高めます。駅構内・駅直結で「食」「飲食」「惣菜」「土産」などの店舗が揃い、通勤通学時の利用や待ち時間を楽しむことができます。また新幹線観光客の寄り道スポットとしても機能することで、地域全体の経済にプラスの効果をもたらすでしょう。
併せて待合空間の改良や案内機能の強化、駅設備の見直しによって、使いやすさ・居心地良さも改善されます。駅としての役割が強まり、単なる交通拠点を超えた「暮らしと観光のハブ」になることが期待されます。
懸念点と見極めポイント
一方で、店舗の選定や設計の質・空間構成が利用者期待に沿う内容であるかはまだ未知数です。また、施設の賃料(高価になる可能性)、営業時間、混雑時の対応が課題です。さらに、再開発と工事の影響による騒音・交通混雑等も一定の対策が必要です。
そして、新幹線延伸の遅れが施設開業に影響を与える可能性も否定できません。工事スケジュールは柔軟性を持たせてあるとされていますが、予定通り進む保証はなく、進捗観察が望まれます。
まとめ
旧パセオの跡地には、駅の高架下を活かした新商業施設が整備される計画があり、2025年秋に着工し、2028年冬に開業を目指しています。店舗数約200店舗、売り場面積は旧パセオとほぼ同等。飲食や食物販を中心とし、駅利用者から観光客まで幅広く対応する設計です。
この施設は北海道新幹線延伸や北5西1・西2地区再開発の一環として位置づけられており、大規模複合開発と連動する形で札幌駅前の街並み・機能が刷新される見通しです。しかしながらコスト上昇、設計調整、新幹線の開業遅れなどのリスクも存在します。
使い勝手・魅力・快適性を見極める鍵は、店舗構成の質、アクセスの良さ、空間デザイン、そしてこの再開発が札幌駅をどれだけ人々にとって「行きたい場所」に変えるかにかかっています。旧パセオ跡地の未来にご期待ください。
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