平田 直紀さん

「美瑛町の丘の風景にはかねてから興味があり、故郷を離れて仕事をするならば美瑛町と決めていました」。平田さんはこれまで地元である網走市の金融機関で仕事をしていました。しかし業務に忙殺される毎日のなかで、ふと美瑛の雄大な景色が浮かんだといいます。移住を決めたのは30代になってから。現在は「美瑛小麦工房」の工場長として勤めています。「気候も穏やかで過ごしやすく、人々も温かく、美瑛の農業が直接この綺麗な丘の風景をつくり出しているところが素晴らしいと思います」と平田さん。その美瑛産の素材を使い、2013年の「美瑛小麦工房」オープンとともにメイン商品の一つとして誕生したのが「びえいのラスク」です。

ラスクづくりは、もとになるラスク用の特注バゲットを焼くところから始まります。使用するのは美瑛産の小麦粉と、美瑛放牧酪農場の無脂肪牛乳とバター。水を一滴も使用しないことがこだわりで、それによりふわっとしたキメの細かいバゲットに仕上がります。「その日の気温・室温、湿度などで毎日パン生地の状態は変わるので、いつも安定した同じ製品をつくりお客様にご満足いただけるよう心がけています」と平田さん。出来上がったバゲットをスライスし、美瑛放牧酪農場のバターと道産ビートグラニュー糖を一枚一枚丁寧に塗り、さらに焼き上げて包装し、やっと完成します。口に入れた瞬間にバターの風味が広がり、サクサクとした口どけの良さが人気の「びえいのラスク」。現地では職人さんたちが作っている工程を見ることもできます。北海道限定販売なので、来道の際はお買い忘れのないように。