「赤麦を守る会」会長

松田 雅映さん

まつだ まさあき/旭川で生まれ、その後すぐ美瑛に転居。会社員時代はシステム開発に携わり、東京勤務を経て退職。現在は美瑛で農業資材の販売を行っている。「赤麦を守る会」会長も務めている。

かつての風景を
甦らせるために生まれた
幻と呼ばれるビール。

時を経て蘇った幻の「タクネ小麦」

赤麦畑の風景

写真家故・前田真三氏※1の「麦秋鮮烈」は美瑛の美しさを一躍世に広めました。落日前の夕焼けが濃紺の夕立雲の下に広がる麦畑を真っ赤に染めた一瞬をカメラに収めたものです。その美しさに心奪われたひとりに、「赤麦を守る会」のメンバーである松田雅映さんがいます。しかし写真に写る麦「タクネコムギ」は、30年ほど前から収益性のある他品種に淘汰され、栽培されなくなってしまいました。そこで、町の創立100周年に飲み仲間と「麦秋鮮烈」の風景を蘇らせる企画を発案。他の町でその品種が栽培されているという噂を聞きつけその種を入手しにいく、といったところから始めたそうです。

サポーターへの特典だった幻のビール

一度きりの予定がファンから支持を受け恒例化。栽培は「赤麦を守る会」の会員農家にお願いしています。手間がかかる品種のため、活動資金の寄付を目的にサポーターを募集。「赤麦鮮烈」は当初サポーターへの特典としてつくられたものです。

「麦秋」とは麦にとっての収穫の秋、つまり初夏を指します。穂が豊かに実る一面の麦畑、そこに暗雲がたれこめ、西の雲間から夕陽が入ると赤みが鮮やかに浮き上がります。麦は7月中旬に刈入れ、3か月間の発芽→焙煎→発酵の過程を経て製造されます。発送分以外は「丘のくら」に置いてもらう程度で積極的に店頭販売はしていません。地ビールブームで多くの店から問い合わせが来るそうですが、商売が目的ではないので、すべて断っているそうです。そんな幻のビールですが、「赤麦を守る会」がビエイティフルの価値観に共感してくれたため、今回新たに認定商品となりました。

※1 前田真三:
東京都八王子市出身の風景写真家。98 年没。日本各地の風景を撮影したが、なかでも美瑛を中心とした丘の作品で知られる。美瑛町にギャラリー「拓真館」がある。

関連情報

赤麦を守る会

住所
〒071-0462 北海道上川郡美瑛町美馬牛南1-4-10
TEL
0166-95-2066
Webサイト
http://www.biei.org/akamugi/index.html

製造:大雪地ビール株式会社

住所
〒070-0030 北海道旭川市宮下通11丁目
TEL
0166-25-0400

認定商品